知らないことがたくさんあることを知る喜び――。「オーケー最強でしょ」「ライフの安定感!」「オオゼキのワクワク空間!」などなど、スーパー通いをしての感想を書いたり喋ったりしてきた私ですが…まだまだ未知なるスーパーがあることを思い知らされました!
行くしかないだろ!錦糸町に!!
いわゆるコロナ禍でもスーパーは営業中。自粛生活のなかでの完全なる運動不足を少しでも解消しようと、「スーパー通い」を「スーパー廻り」に変更しました。もちろん感染防止策は徹底。 外から覗いて、空いてそうなら入店というなんとなくのルールのもと、「廻る」ルートをグーグルマップでじっくり調査していました。
そんななか、一通のメールが。おそらくマルエツにお勤めで、私の落語会などに来てくださっている方だと思うのですが、
「マルエツ錦糸町店で新しい寿司を売り始めました。もともと魚屋だったプライドを持っての新企画です!」
というような内容。ちなみに私はマルエツの出発点が「魚悦」であることを、ここで知りました。すばらしい情報ありがとうございます。
そして、「錦糸町」「スーパー」で検索をかけると…めちゃくちゃスーパー激戦区じゃねぇかよ! 行くしかないだろ! 早速グーグルマップで「スーパーマーケット」の記号が付いている箇所を洗い出し、散策ルートを作成。そうして出来上がったスケジュールは下記のとおり。
都営新宿線・東京メトロ「住吉」駅から北上し「ジャパンミート生鮮館錦糸町店」→JR総武線・東京メトロ半蔵門線「錦糸町」駅直結のビルにある「ザ・ガーデン自由が丘錦糸町店」と「カルディコーヒーファーム錦糸町テルミナ店」→さらに北上しスカイツリーを正面に見ながら「マルエツ錦糸町店」→来た道戻って「アジア食材卸問屋 錦糸町ヤオショー」→錦糸町駅北口のわれらが「ライフ錦糸町駅前店」→ついでに「成城石井錦糸町テルミナ2店」→駅の東にある「西友錦糸町店」→住吉駅に戻り帰路へ
全体で4時間くらいの予定です。これだけ廻る時は、とにかく「物を買わない」ことが重要。
「うわ~この玄米試してみよう!」とか言って2キロの玄米を買ったり、
「うわ~このストレートジュースおいしそう!」とか言って、オレンジとパインを1リットルずつ買ったりすると、学校に鉄の下駄を履いて体鍛えている人と同じような状態になるので、とても危険。
そもそもアスファルト上を延々ウォーキングするため、度が過ぎると向う脛や膝への負担が予想以上に大きい。ですのでその日の前半戦、とくに一件目は「軽めの要冷蔵などではないものを一品」のみの購入を心がけております。
ジャパン”ミート”のくせに寿司が旨そうじゃないか!
さて当日、住吉駅から向かったため、ジャパンミートが入居する「丸井錦糸町店」の裏口駐輪所側に到着。入口が小さくよくわからなかったが、人の出入りの流れに着いて行き迷うことなく店内へ。左へカーブしながら地下へと続く階段は、金持ちの豪邸を思わせるゆったりとした造り。入口が狭い分、中に入った時の開放感がたまらない。
「『ジャパンミート』というくらいだから、肉中心のお店だろ」
くらいな気持ちだった私の視界に飛び込んできたのが、うまそうな寿司・総菜群。とにかくうまそう。
最初は気が付かなかったのですが、2回目に訪れたときに、総菜へのライトの当て方がちゃんと考えられており、うまそうなものを「よりうまそう」に見せていました。
「今日、最後の店舗だったらめちゃくちゃ買うのに!!」
と、リピートを確定させることで、うまそうな寿司への高ぶる気持ちを抑えどうにかほかの売場へ。
値ごろ感と、高級志向とのバランス。驚くような値段のご奉仕品。魅力的な青果売場…そしてもちろん「肉」!!
「棚…低くない…?」 スーパーで味わったことのない開放感がそこにあった
これらだけでも「わざわざ通いたい理由」しかないのですが、それ以上に私が気になったのが、
「全体的に棚が目線よりも低い」
スーパーでこんな開放感を感じたことあったかな?というほどの開放感。
ひょっとしたら丸井の地下の条例として何らかの取り決めがあり、ジャパンミートさんとしては本当はもっと棚を高くして商品をたくさん置きたい! と思われているのかもしれませんが、そのままがいいです。「コモディイイダ」なども比較的に棚は低めなのですが、ほぼ全フロア見渡せるスーパーは現時点でここしか知りません。
今後、いろんなことを比較してスーパーを見て行くことになると思いますが、錦糸町のジャパンミートほど「棚を低くする」というスーパーはきっと現れないと思いますので、その点においてはオンリーワンであり、ナンバーワンであり続けるでしょう。
ジャパンミートの店内で急に思い出した、1通の手紙
棚のことを熱心に語ってしまいましたが、商品も「安かろう良かろう」とでも言うべき内容で、「明治屋とか紀ノ國屋じゃないと満足できない」という人以外なら、大満足間違いないのがジャパンミート錦糸町店。
と、ここまで書いてて一つ思い出したことが。
以前私のトークイベント「スーパーのはなしをしよう!」に来て下さった方から、「この焼肉のタレ最高ですよ」といただいたのがジャパンミートの商品だった! その方には「ジャパンミートがいかにすばらしいか」という内容のお手紙までもらっていたのに、その時は
「わざわざ40~50分かけて錦糸町まで行くのは面倒」
という、地獄のような思考回路だったので足を運んでいなかったのです。
ジャパンミートを薦めてくださったあなた! 遅くなりましたが、ようやくその熱意を受け取ることができました。ジャパンミートで購入したアグー豚をジャパンミートの焼肉のタレに漬け込みながら、感謝をしております。
立川志ら乃
1974年2月24日生まれ。98年3月、立川志らくへ入門。2012年12月に真打ち昇進。16年7月に「スーパーマーケットが好きである」ことを突如自覚。スーパーに関する創作落語に「グロサリー部門」「大豆なおしらせ」など。
Twitter:@tatekawashirano
ブログ:https://ameblo.jp/st-blog/