ピースサインの“鳥男”の看板でお馴染み、名古屋発「世界の山ちゃん本店」の名物「幻の手羽先」

2025/05/19 05:55
森本 守人 (サテライトスコープ代表)
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午後4時から客が並ぶ本店で「幻の手羽先」を実食

 午後4──。従業員が店外に出てきて提灯を吊るした後、お客を店内に誘導した。道の反対側から遠目に見ていた私も店へ入った。

午後4時の時点で店頭には女性客が並んでいた
午後4時の時点で店頭には女性客が並んでいた

 案内されたのはカウンター席。すぐにメニューを開き、何を頼むかを検討した。やはり最初は看板メニューの「幻の手羽先」で、ほかにも「秘伝の黒手羽先」、名古屋名物「みそ串カツ」、それと「生ビール中」を注文した。

看板メニュー「幻の手羽先」「秘伝の黒手羽先」などを注文した
看板メニュー「幻の手羽先」「秘伝の黒手羽先」などを注文した

 料理が来る間、店内を観察した。営業がスタートしたばかりなので、まだお客の入りは3割程度で、割と空いている印象。意外だったのは女性比率が高かったことだ。そういえば開店前に並んでいたのも若い女性で、今、私のすぐ左側に座っているのも女性である。

「幻の手羽先」が来た
「幻の手羽先」が来た

 しばらくして「幻の手羽先」がやってきた。初めてなので、どうやって食べるのかわからない。だがそこは安心、目の前に「美味しい食べ方」という解説書が貼ってある。手羽先を手に取り、どの順番で食べると上手に食べられるかを図解されており、私はその方法に従った。

「美味しい食べ方」という解説書が貼ってあり、その通りにすると上手に食べられる
「美味しい食べ方」という解説書が貼ってあり、その通りにすると上手に食べられる

 一口食べた。想像よりスパイシーで、京都人の舌には濃いが、ビールが異常に進んでしまいそうな絶妙な味付けがされている。思わず私はジョッキをぐいと傾け、また首を後ろに反らしながら、液体を一気に喉へと流し込んだ。

とにかくビールが進む。手羽先2〜3個で軽く1杯はいけそうだ
とにかくビールが進む。手羽先2〜3個で軽く1杯はいけそうだ

 ぷはーっ!たぶん「幻の手羽先」が23個あれば、ビール1杯がなくなってしまうだろう。

 酒量を調整しながら、続けてやってきた「秘伝の黒手羽先」「みそ串カツ」も食べた。比べるとやはり、看板メニューの手羽先が一番好みである。その後、焼きそばも追加、最終的にビールを3杯飲んだ。もう満腹である。

その後「みそ串カツ」も食べたが、おいしかった
その後「みそ串カツ」も食べたが、おいしかった

 これだけビールが進むとは知らなかった。メニューには味の決め手となる「幻のコショウ」についての紹介があった。いちいち「幻」がつくところが笑えるが、間違いなくこのお酒が進みまくる味こそ「世界の山ちゃん」の躍進を支えていると感じた。

 満足した私はお勘定をお願いした。対応したのは店長と思われる男性。少し雑談したが、一時期、創業者の近くで仕事をした経験があるとのことだった。「営業終了後、掃除も一緒に手伝ってくれる優しい方でしたよ」と言っていたのが印象的だった。

 店舗に滞在した時間は約1時間。大満足で本店を後にした次第である。

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

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