[東京 31日 ロイター] – かんぽ生命保険の不適切販売で行政処分を受けた日本郵政グループは31日、金融庁と総務省の両省庁に業務改善計画を提出した。かんぽと日本郵便による保険販売で不利益を被った疑いのある契約者が新たに6万人判明し、件数ベースで22万件を対象に今後調査を深堀りすることも明らかにした。
郵政が提出した業務改善計画は、1)適正な営業推進態勢の確立、2)募集管理態勢の強化、3)取締役会などによるガバナンス強化――が柱。営業目標の見直しや外部専門家を含めたタスクフォースの設置を盛り込み、顧客からの信頼回復を急ぎたい考え。
日本郵政の増田寛也社長は都内で記者会見し、「外部の目からの評価が必要。消費者団体などの方にも(タスクフォースに)入って頂き、取り組みをチェックしてもらう必要がある」と、タスクフォース設置の狙いを語った。
会見では、過去5年間で新規契約を10件以上加入する「多数契約」や、月額保険料が10万円以上となっている「多額契約」を結んでいた契約者6万人を対象に、内部調査を深堀りすることも明らかにした。6月末をめどに調査を終える考えだが、保険商品の販売再開時期を巡っては「申し上げる段階にない」と述べるにとどめた。