阪食 代表取締役会長 千野 和利
「SMだけでは永続的な成長は難しい」食品製造小売業に舵切り!

2015/12/10 00:00
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シティ・スーパーと連携する

──14年11月、香港を拠点に台湾や上海でも事業展開するシティ・スーパー(トーマス・ウー社長)と業務提携を締結しました。

 

千野 商品調達、商品開発における相互協力のほか、販売政策や販売方法といった幅広い事項で情報交換を行う内容で、徐々に交流を深めています。

 

 シティ・スーパーの特徴は、世界中に張り巡らせた仕入れ網による、インターナショナルな品揃えにあります。店頭に並ぶ商品は大きく分け、中国・香港・東南アジア、日本、北米、ヨーロッパという4つのエリアから集められており、アイテム数でそれぞれ4分の1ずつを構成しています。貿易がさかんな香港ならではの商品政策で、日本の流通企業には見られない品揃えは魅力的です。国内の競争が激化するなか、当社がより優位なMD(マーチャンダイジング)を実践するための強力なパートナーだと認識しています。

 

──箕面船場店でも他店ではあまり目にしない商品が随所に並んでいました。

 

千野 実際のところまだ多くはありませんが、シティ・スーパーの協力のもと仕入れた商品を販売し始めました。今後、ワインやチーズ、菓子、加工食品といったカテゴリーについて、直輸入または、シティ・スーパーを通じた仕入れで充実を図ります。

 

──今は商品面の取り組みが中心なのですか。

 

千野 人の交流も活発です。当社からは、グロサリー部門のチーフを15年5月から半年間、派遣しました。すでに帰国していますが、仕事に対する根本的姿勢が変化したように思います。今後は、女性社員もお世話になる予定で、同様の取り組みを継続する方針です。

 

 一方、シティ・スーパーからは鮮魚部門の担当者を受け入れています。品揃え、部門運営のほか、社員研修の手法などについても熱心に学ぶ姿勢は、当社の社員にも刺激を与えています。そのほかのメンバーも相互に行き来しながら、定期的に情報交換をしています。

 

──人材交流のねらいは何ですか。

 

 企業風土を変えることです。日本のSM業界は、海外に比べると社会的なポジションが低いのが現状です。商品や売場づくりなど、ビジネスに直結する効果も大切ですが、従業員のモチベーションを高め、将来的には日本でもSMの地位を向上できればと考えています。

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