コストコ ホールセール ジャパン 代表取締役 ケン・テリオ
物流センター新設で出店スピード速める!2020年、日本国内50店態勢へ

2013/11/01 13:00
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コストコ ホールセール ジャパン(神奈川県)が出店を加速している。2020年までに50店態勢をめざす計画だ。販売管理費と値入れ率を低く抑え、高品質の商品をできる限りの低価格で提供する同社のビジネスモデルが広く理解されるようになったとの確信が出店加速の原動力になっている。長く日本の事業を担当してきたケン・テリオ代表取締役にコストコの成長戦略について聞いた。

聞き手=下田健司(チェーンストアエイジ) 構成=太田美和子(フードマーケットクリエイティブ)


取扱商品の9割はメーカーとの直接取引

──コストコは1999年に日本に進出し、今年で14年目を迎えました。現在18の倉庫店を展開しています。

 

コストコ ホールセール ジャパン 代表取締役 ケン・テリオコストコ ホールセール ジャパン 代表取締役
ケン テリオ(Ken Theriault)
●1958年カナダ生まれ。カナダの小売業勤務を経て、95年にコストコ ホールセール カナダ入社。98年、コストコ ホールセール ジャパン倉庫店運営部長に就任。2006年、コストコ ホールセール カナダ東部地区倉庫店運営部バイスプレジデント就任。09年、コストコ ホールセール ジャパン代表取締役に就任。

テリオ 日本進出に当たり、当初は業務提携先を探しました。しかし、コストコのコンセプトは日本ではうまくいかないだろうとパートナーシップを結ぶ企業は現れませんでした。

 

 コンセプトを変えるように勧める声もありましたが、われわれはそれに従うつもりは一切ありませんでした。われわれが最良だと考える方法で事業を行い、多くの国々で成功してきましたから、日本でもその方法を貫くつもりでした。

 

 そこで、独自に出店することにしました。運よく、福岡県糟屋郡のショッピングセンター「トリアス久山」への出店機会を得ました。1号店の久山倉庫店は、しばらくは大変厳しい状況が続きましたが、徐々に業績が上向いていきました。

 

 久山への出店は偶然のことでしたが、幸いなことでもありました。大消費地の東京から遠く離れた土地に出店したため、多くのメーカーが直接取引に応じてくれたのです。それにより、メーカーとの関係を築くことができました。

 

 その後の出店では、「当社は真の卸売業であり、中小事業者への重要な販路になる」ことをメーカーに説明を繰り返し、取引関係を維持することができました。現在、医薬品などごく一部の商品を除き9割以上がメーカーとの直接取引の商品になります。

 

 直接取引することによるメーカーのメリットは数多くあります。たとえば、製品の配送に関しては、千葉県市川市にある当社の物流センターに契約数量を一括納品するだけですのでコスト削減になります。また、日本の倉庫店は現在18ですが、低価格で販売しているので1倉庫店当たりの商品の販売数量は決して少なくありません。

 

 当社と取引するメリットはほかにもあります。それは世界にビジネスを拡大する機会になり得ることです。たとえば、伊藤園(東京都/本庄大介社長)さんに当社のプライベートブランド(PB)である「カークランド・シグネチャー」のお茶2種類の製造をお願いしています。現在、この商品は海外のコストコでも販売しています。

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