サバーバンエリアとは?チェーンストアの出店戦略に欠かせないキーワードを解説

読み方:さばーばんえりあ
Pocket

サバーバンエリアとは

サバーバンエリア(Suburban Area)とは、昔からある市街地(アーバン)の周辺エリアにできた新興住宅地域のこと。サバーバンエリアの中でさらに大規模なものが、「サバブ」とよばれる。

戦後のとくに高度経済成長期において、ベビーブーム・団塊世代に象徴される自然増、さらには地方からの社会的増加にともない、アーバンエリアでは住環境悪化・学校や病院など公共インフラの不足といった問題が生じた。そのようななかで戦後「郊外に家を持ち都心で働く」スタイルが本格化し、サバーバンエリアは膨張を続けてきた。

サバーバンエリアへ出店するメリット

メリットのイメージ
サバーバンエリアは、小売業者にとって出店の余地が大きい。

サバーバンエリアは、小売業者にとって出店の余地が大きい。その最大の理由が、サバーバンエリア住民の「同質性」だ。住宅地として一気に開発されるため、住人の所得、職業、家族構成、さらには生活様式が似通いがちだ。購買行動も同じようなパターンを取りやすい。

総合スーパー(GMS)やドラッグストアといった大手流通チャネルや外食チェーンが得意とする独自性に乏しい画一的な売場づくり・品揃えは、同質性にマッチする。流入し続ける人口や自動車の普及の後押しもあって、サバーバンエリアでは1990年代以降ロードサイドビジネスが急速に広まった。

サバーバンエリアの実例

サバーバンエリアの実例として、「イオンモール」現象を取り上げる。

巨大商業施設である「イオンモール」には、食料品・衣料品から外食店までありとあらゆるテナントが店を構えている。映画館はもちろん、最近は温泉施設まで併設するところもできた。文字通り「家族で1日中すごせる」スポットだ。

結果、最近の地方の若年世代は、昔と違って都会に出たがらなくなった。理由は「イオンモールに行けば何でもそろっている」からだ。イオンモールは、サバーバンエリアを活用した成功例と言えるだろう。

流通基礎用語集トップへ

関連キーワード:

人気記事ランキング

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態