8月の中国小売り、3.4%増=貿易摩擦で伸び鈍化

時事通信社

中国・北京の食料品店と買い物客
〔写真説明〕10日、中国・北京の食料品店と買い物客(EPA時事)

 【北京時事】中国国家統計局が15日発表した8月の小売売上高は、前年同月比3.4%増と、前月の3.7%増から鈍化した。米国との貿易摩擦が続く中、消費者は財布のひもを固くしたままだ。鉱工業生産の伸びも5.2%と、前月(5.7%)から縮小した。

 不動産不況も長期化する中、中国では景気の先行きを楽観する声が少なくなっている。1~8月の不動産開発投資は前年同期比12.9%の大幅マイナス。幅広い投資動向を示す都市部固定資産投資は0.5%増と、1~7月の1.6%増からさらに冷え込んだ。 

 中国では9月上旬に北京で「抗日戦争勝利80周年」の軍事パレードが開催された。8月には大気汚染を回避する狙いから工場の操業やインフラ整備が一時止まったとされており、経済に打撃となった可能性もある。

 統計局がこの日公表した8月の住宅販売動向によると、主要70都市のうち、全体の8割超に当たる57都市で新築物件価格が前月よりも値下がりした。統計局は「経済運営には依然として多くのリスクがある」と景気の先行きに警戒感を示した。

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