中国、対米輸出3割減=分断浮き彫りに―8月

【北京時事】中国税関総署が8日発表した8月の貿易統計によると、米国向け輸出は前年同月比33.1%減の316億ドル(約4兆7000億円)だった。前年割れは5カ月連続で、マイナス幅は前月から拡大。トランプ米政権との貿易戦争の長期化を受け、米中のデカップリング(分断)が急速に進みつつある現状が浮き彫りになった。
米国からの輸入も16.0%減の113億ドルと、2桁減が続く。米中は5月、一時100%を超えた相手国への関税を大幅に引き下げたものの、税率は依然として第2次トランプ政権発足前の水準を上回っている。
高関税が固定化される中、両国の事業者は貿易構造の見直しを急いでいる。日系企業からは「税率のさらなる引き上げを見込んだ輸出前倒しの動きはほぼなくなった」(商社)との声が漏れた。
世界全体への輸出は4.4%増の3218億ドルと、伸びが3カ月ぶりに鈍化。対米取引の落ち込みが響いた格好だ。輸入も1.3%増の2195億ドルにとどまった。輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は1023億ドルだった。
米国以外では、東南アジア諸国連合(ASEAN)やアフリカ向けの輸出が堅調だった。日本との貿易は、輸出が6.7%増、輸入が11.0%増。
ロシアからの輸入は18.1%減だった。米国は中国によるロシア産原油の購入を問題視し、対中関税の引き上げを示唆しており、これが影響した可能性がある。








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