高機能玄米協会、「玄米食白書2025」を発表

　玄米の普及と魅力発信を目的とする一般社団法人高機能玄米協会（神奈川県）は、2019年以来6年ぶりとなる「玄米食白書2025」を7月29日に発表した。

　同白書では、昨年から続くコメ価格の高騰や供給不足を背景に、関心が高まる玄米に関する最新動向をまとめている。また、20〜60歳の女性500名を対象に実施した「玄米食に関する意識調査」の結果も紹介し、玄米の食用実態やイメージを明らかにしている。

　調査によると、白米に比べて食物繊維やビタミンEを多く含む健康米（玄米、精麦、雑穀を含む）は、過去10年で市場規模が約1.8倍に拡大。特に2024年度は前年比17.4％の伸長を示し、健康志向の高まりだけでなく、コメ価格の高騰や節約志向による雑穀・精麦の需要増も影響している。

　健康米の市場推移をカテゴリ別に見ると、加工玄米が前年比25.6％増、発芽玄米が24.7％増と、玄米を中心に健康米の各商品群が好調に推移していることも報告されている。

　意識調査では、対象の20～60歳女性の24.4％が玄米を定期的に食べていると回答。また、過半数の52.0％が玄米を食べた経験があることも分かった。

　健康米に対するイメージは「健康」「便通」「栄養豊富」が上位。一方で「美容」「ダイエット」「美肌」といった点での認知はまだ低く、今後の訴求ポイントとして期待される。

　玄米の特徴については、「食物繊維が豊富でお通じの改善に効果がある」（43.4％）、「野菜不足の現代人に不足しがちなビタミンやミネラルを補える」（37.6％）との回答が多く、栄養面でのメリットへの理解が進んでいることが示された。

【「玄米食に関する意識調査」調査概要】
実施時期：2025年1月
調査対象：20～60歳女性 500名（各年代100名ずつ）
調査地域：首都圏（東京、埼玉、神奈川、千葉）
調査方法：インターネット調査
調査機関：株式会社 H.M.マーケティングリサーチ