〔海外決算〕ウォルマート、2~4月期は増収減益=関税影響、今月にも値上げ
【ニューヨーク時事】小売り世界最大手の米ウォルマートが15日発表した2025年2~4月期(第1四半期)決算は売上高が前年同期比2.5%増の1656億ドル、純利益が12.1%減の44億ドルと、増収減益だった。保有株式の評価損などが純利益を押し下げた。米メディアによると、売上高は市場予想を若干下回った一方、調整後の1株当たり利益は予想を上回った。
レイニー最高財務責任者(CFO)は15日、米CNBCテレビのインタビューに応じ、トランプ米政権の高関税政策を踏まえた値上げを今月中にも実施する方針を明らかにした。米政府は対中追加関税を145%から30%に大幅に引き下げたが、「まだ高すぎる」と指摘した。
マクミロン最高経営責任者(CEO)は電話会見で、「食品や消耗品の価格をできる限り抑えたい」と述べつつも、南米から輸入するバナナやアボカド、コーヒーなどの価格引き上げは避けられないとの認識を示した。
米国の既存店売上高(燃料除く)は4.8%増。客数、客単価ともに伸長した。米国のオンライン販売は21%増、世界全体では22%増と底堅かった。
26年1月期の通期業績見通しは維持した。
◇ウォルマート(WMT)決算の概要
25年2~4月期 前年同期
売上高 165,609 161,508
純利益 4,487 5,104
1株利益 0.61 0.60
(注)売上高と純利益の単位は100万ドル、1株利益は調整後、ドル