3月の米貿易赤字、過去最大=14%増、駆け込み輸入で

【ワシントン時事】米商務省が6日発表した3月の貿易統計(国際収支ベース、季節調整済み)によると、モノとサービスを合わせた貿易収支の赤字額は、前月比14.0%増の1404億9800万ドル(約20兆円)と、過去最大だった。赤字拡大は2カ月ぶり。
トランプ米政権の高関税政策の本格発動を控え、コンピューター関連製品や自動車などの駆け込み輸入が拡大。輸入額が過去最大となり、赤字拡大につながった。
輸入は4.4%増の4189億5500万ドルだった。自動車が前月から大幅に増加。半導体や医薬品など、米政権が分野別の追加関税の対象として挙げている品目が大きく伸びた。輸出は0.2%増の2784億5600万ドルだった。
国・地域別の物品取引の赤字額(通関ベース、季節調整前)は、アイルランドが293億2500万ドル、メキシコが186億1900万ドルとなり、いずれも中国の179億2600万ドルを上回った。スイス、ベトナムも目立つ。日本は61億6900万ドルと前月から拡大した。
米政権は2~3月、中国からの輸入品に計20%の追加関税を課し、中国は報復措置を取った。