イオン九州、本決算は増収で営業・経常増益を達成

イオン九州(福岡県)が4月11日に発表した2025年2月期決算(連結2024年3月1日~2025年2月28日)は、営業収益が前期比4.2%増の5,316億円、営業利益が1.5%増の105億円、経常利益が4.6%増の110億円、純利益は14.1%減の60億円となり、堅調な増収により営業・経常増益を達成した。
連結財政状態については、総資産が87億4,000万円増の1,802億5,400万円、純資産が49億5,900万円増の552億4,700万円、自己資本比率は1.4ポイント上げて30.6%とした。
2024年度は、食料品を中心とした生活必需品の物価高騰への対応を進め、人件費や電気代などのコスト増加の影響を低減させるため、店舗DX関連投資を積極的に推進して生産性の向上に注力。また、今後の高速出店に向けた新たな都市部小型店舗モデルの構築、マイクロプロセスセンターなどを活用した商品供給体制の構築や店舗オペレーションの効率改善などの取り組みも進めた。
第2四半期からは、戦略的に価格政策を強化したことで売上総利益率は前期に比べ低下したが、政策効果により売上高が伸長し、売上総利益は3.2%増を達成。また、ショッピングセンター全体の集客に努めたことで「その他の営業収入」が2.0%増となり、営業総利益は3.0%増(45億9,400万円増)となった。
販管費は、新規出店や既存店活性化の推進など、今後の成長に向けた先行投資に伴う減価償却費の増加に加え、近年の物価上昇から従業員の生活を守るため、2期連続で大幅な賃上げを実施して人件費が増加。
また、前期より出店を開始したイオンウエルシア九州の先行投資のための経費が増加したほか、高騰する電気代への対応として省エネ投資の推進による電気使用量低減に努めたが、政府による補助金が前年度より減額された影響もあり、下半期における既存店の水道光熱費が前年同期比14.4%増となり、通期の販管費3.1%増(44億3,800万円増)に直結。営業利益は1億5,500万円増にとどまった。
2026年2月期の連結業績については、営業収益で3.6%増の5,510億円、営業利益で0.6%増の106億円、経常利益で8.4%減の101億円を計画した。