3月の中国輸出、12.4%増=トランプ関税で駆け込みか

時事通信社
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米カリフォルニア州のロングビーチ港に積み上げられた中国からの貨物コンテナ
〔写真説明〕米カリフォルニア州のロングビーチ港に積み上げられた中国からの貨物コンテナ=10日(AFP時事)

 【北京時事】中国税関総署が14日発表した3月の貿易統計によると、輸出は前年同月比12.4%増の3139億ドル(約45兆円)だった。トランプ米大統領の対中追加関税を前に、駆け込み需要が出たもようだ。輸入は4.3%減の2113億ドルだった。

 トランプ政権は発足直後の2月、米国に流入する合成麻薬フェンタニルの原材料の多くが中国で製造されていると主張し、中国からの輸入品に10%の追加関税を課した。3月には20%に拡大。4月以降、税率がさらに上乗せされるとの見方が広がる中、企業が輸出を急いだとみられる。

 輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1026億ドルの黒字。前年同月は586億ドルで、一気に拡大した。トランプ政権は4月に対中関税を145%まで引き上げたが、理由の一つに対中貿易赤字を挙げており、圧力を一段と強める可能性もある。 

 対米は、輸出が9.1%増、輸入が9.5%減。貿易黒字は276億ドルと、前年同月から46億ドル増えた。主な対米迂回(うかい)貿易の拠点とされるベトナム向けの輸出は18.9%増、タイ向けは27.8%増と大幅なプラス。対日は輸出が6.7%増、輸入が3.1%減だった。

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