ファストリ、中間売上高が過去最高=ユニクロ好調、通期予想を上方修正

時事通信社
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ユニクロの店舗
〔写真説明〕ユニクロの店舗=東京都新宿区(AFP時事)

 カジュアル衣料チェーン「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが10日発表した2025年2月中間連結決算(国際会計基準)は、売上高に当たる売上収益が前年同期比12.0%増の1兆7901億円と、中間決算として過去最高を更新した。国内ユニクロ事業が好調だったほか、東南アジアや北米、欧州など海外事業も拡大。25年8月期の通期業績予想を上方修正した。

 中間決算は、国内ユニクロ事業で防寒着のヒートテックインナーやダウンの販売が伸びたほか、年末年始商戦が活況だった。中国、香港は景気減速による消費の落ち込みで苦戦したものの、北米はテキサス州などの新規店舗が好調、欧州は春物の売れ行きも良かった。

 本業のもうけを示す営業利益は18.3%増の3042億円、純利益は19.2%増の2335億円で、いずれも中間決算として過去最高だった。

 これを踏まえ、通期業績見通しを引き上げた。営業利益は前期比8.8%増の5450億円(従来予想は5300億円)、純利益は10.2%増の4100億円(同3850億円)と、いずれも過去最高を見込んでいた従来予想からさらに上振れすると予想した。 

 米国の相互関税の影響に関しては、下半期(3~8月)分の商品は既に相当量が搬入済みで、影響は限定的だと説明した。柳井正会長兼社長は記者会見で、関税政策について「冷静に、合理的に考えて通用しない」と批判。その上で、「ピンチこそチャンスだ」と述べ、売上収益を将来的に10兆円へ増やす目標の達成に自信を示した。 

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