イズミ、第3四半期決算は増収も20%超の営業・経常減益
イズミ(広島県)が1月14日に発表した2025年2月期第3四半期決算(連結2024年3月1日~11月30日)は、営業収益が前年同期比8.2%増の3,732億円、営業利益が22.1%減の170億円、経常利益が23.1%減の171億円となり、20%を超える減益となった。
主力の小売事業については、2月15日に発生したランサムウェア感染によるシステム障害の影響により、複数の不具合が発生。商品供給面では、発注システムに支障をきたし、一部商品の提供が困難になったほか、販促・サービス面では、各店舗の折込チラシ、「ゆめアプリ」のアプリクーポン、ECサイト「ゆめオンライン」やネットスーパー「ゆめデリバリー」などのサービスを一時休止。5月1日にはシステムを復旧させ、一部を除きサービスを正常化させ、以降は、ランサムウェア感染被害の影響で減少した客数の回復を図るべく、対応を進めた。
コスト面では、電力料金などの高騰に備え、全社的取り組みとして電力使用量の削減を図る一方、新規出店、既存店のリニューアル、M&Aへの成長投資を積極的に推進した。
第3四半期連結累計期間の営業収益284億4,600万円増は、主に連結子会社ゆめマート熊本が、九州地域において展開していた西友の食品スーパー事業を承継したことによるもので、営業総利益は52億1,500万円増えて1,487億5,100万円を計上。販管費については、事業承継に伴う人件費や取得関連費用の増加などを中心に100億4,700万円増加し、営業利益は48億3,100万円の減少となった。
2025年2月期の連結業績については、営業収益で11.9%増の5,273億円、営業利益で15.7%減の265億円、経常利益で18.6%減の263億円、純利益で29.7%減の144億円を予想。2ケタ増収も2ケタ減益の決算を見通した。