【北京時事】中国国家統計局が17日発表した2023年の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年比5.2%増加した。政府目標の「5%前後」はぎりぎり達成したものの、当初見込まれた「ゼロコロナ政策」の終了を受けた大きな反動増にはならなかった。
中国経済は22年、新型コロナウイルスを徹底的に封じ込めるゼロコロナ政策に伴う行動制限で混乱し、GDPは3.0%増にとどまった。23年はゼロコロナ政策解除で景気が急回復し、市場ではGDPは6%増程度に達するとの期待感があった。
GDPの内訳は、小売売上高が7.2%増、鉱工業生産は4.6%増。幅広い投資動向を示す都市部固定資産投資は3.0%増と、前年の5.1%増に届かなかった。不動産不況の長期化を背景に不動産開発投資が9.6%減と落ち込み、全体を押し下げた。
一方、23年10~12月期のGDPは前年同期比5.2%増と、7~9月期の4.9%増から加速した。
23年12月の小売売上高は前年同月比7.4%増、鉱工業生産が6.8%増だった。