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7~9月期、経常利益20.1%増=非製造業けん引、製造業は減―法人企業統計

東京・新宿の高層ビル街
〔写真説明〕東京・新宿の高層ビル街(EPA時事)(資料)

 財務省が1日発表した7~9月期の法人企業統計調査によると、全産業(金融業と保険業を除く)の経常利益は前年同期比20.1%増の23兆7975億円となった。増益は3四半期連続。非製造業がけん引し、金額は7~9月期として過去最高となった。

 新型コロナウイルスの感染症法上の分類が「5類」に移行したことで人流が回復し、非製造業が大幅増益となった。一方、海外の景気減速の影響で製造業は減益だった。

 非製造業の経常利益は40.0%増と、2021年4~6月期以来の高い伸び。小売業が客足の回復や新規出店効果で好調だった。電気業は燃料価格下落で黒字に転じた。

 製造業は0.9%減と2期ぶりに減益。半導体などの供給制約の影響が和らいだ輸送用機械は伸びたが、海外を中心にパソコンやスマートフォン向けの需要が減少した情報通信機械が60.7%減。業務用機械も海外需要減で41.3%減だった。 

 設備投資額は3.4%増と10期連続のプラス。生産体制強化や能力増強のための投資で、輸送用機械や化学が増加した。  財務省は調査結果について「景気が緩やかに回復している状況を反映した」(担当者)との見方を示した。