【北京時事】中国国家統計局が9日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比0.2%低下した。物価の伸びがマイナスになるのは7月以来3カ月ぶり。景気が冷え込む中、物価が伸び悩んでいる。
中国では不動産不況が長期化し、中国恒大集団や碧桂園など多くの開発大手が経営危機に直面。消費者心理の冷え込みにもつながっている。10月の製造業景況指数は2カ月ぶりに景気の縮小傾向を示した。
CPIのうち、「ゼロコロナ」政策の終了を背景に旅行は11.0%上昇。ただ、酒類はマイナスに転じ、家電なども前年割れが続いた。物価に大きく影響する豚肉は30.1%と大幅に低下した。価格変動の激しい食品とエネルギーを除いたコアインフレ率は0.6%の上昇だった。
同時に発表された10月の卸売物価指数(PPI)は2.6%低下。前月(2.5%低下)から下げ幅は拡大した。前年割れは13カ月連続。