【北京時事】中国税関総署が7日発表した5月の貿易統計によると、輸出は前年同月比7.5%減少した。マイナスになるのは2月以来3カ月ぶり。世界経済の減速に伴う外需の冷え込みが響いた。輸入も4.5%減と、3カ月連続で前年実績を下回った。
主要貿易相手の欧米でインフレ対策の利上げを背景に景気が悪化しており、中国の輸出も影響を受けた。英調査会社のオックスフォード・エコノミクスはリポートで、米国の景気に対する懸念から「中国の輸出は引き続き低調に推移する」との見方を示した。
国別の輸出では、ロシア向けが2倍超に増えた。一方、米国は18%減、日本は13%減と落ち込みが目立った。輸入のうち、ロシアからが10%増、米国は10%減、日本は14%減だった。
中国では5月の製造業景況指数が2カ月連続で景気の縮小傾向を示すなど、内需も盛り上がりを欠いている。