【ニューヨーク時事】米国の安売りデパート、センチュリー21は16日、ニューヨーク市マンハッタン南部の旗艦店の営業を再開した。同社は2020年9月、新型コロナウイルスの大流行を受け、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し経営破綻していた。コロナから再生を果たした当地の象徴的な存在となりそうだ。
同社は1961年創業。旗艦店は全米一の高さを誇るビル「ワンワールドトレードセンター」に近く、2001年の同時テロでも被害に見舞われ、乗り越えた。
20年にコロナ禍が経営の打撃となり、保険金支払いが受けられなかったとして、ニューヨーク州などの計13店舗の閉鎖に追い込まれた。だが、小売り関連サービスを手掛ける企業のレジェンズと提携し、営業再開にこぎ着けた。
センチュリー21は衣料品、高級ブランドのハンドバッグ、サングラスなどを取り扱う。同社の新たなロゴには営業再開を記念し「デパートメント・ストアーズ」の代わりに地元の「NYC」を盛り込んだ。
地元メディアによると、ニューヨークのアダムズ市長も旗艦店に駆け付け「この店の営業再開が本当に待ち遠しかった」とあいさつ。自らシャツを購入し、笑顔を見せた。