良品計画、9〜11月期の営業利益は54.9%減 日本と中国で既存店苦戦

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無印良品もロフトも、元はセゾングループだった
新規出店効果で増収となったものの、日本と中国大陸の既存店売上が苦戦した。

 「無印良品」を展開する良品計画が発表した2022年9〜11月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前年同期比11.4%増の1369億円、営業利益は54.9%減の50億円と増収減益となった。新規出店効果で増収となったものの、日本と中国大陸の既存店売上が苦戦した。

 円安進行と原材料高に伴う仕入コストの上昇により、営業総利益率は2.9ポイント低下し、45.7%となった。また、マーケティング費用や出店強化に伴う先行投資などの経費が増加、販売管理費率が2.5ポイント上昇し、42.0%となった。

 セグメント別では、国内事業の営業収益が8.0%増の817億円、セグメント利益が96.2%減の2億円だった。既存店売上高は7.7%減で、客数、客単価ともに伸び悩んだ。中国を含む東アジア事業の営業収益は7.3%増の390億円、セグメント利益は1.7%減の63億円だった。中国大陸では新型コロナウイルスの感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)の影響により、売上が低迷した。台湾、香港、韓国は増収増益だった。このほか、東南アジア・オセアニア事業と欧米事業も増収増益だった。

 店舗に関しては、国内では食品スーパー隣接店を中心に出店し、32店増の525店となった。通期の出店計画79店に対し、第1四半期での進捗率は約4割と順調に推移。500円以下の商品に特化した新業態「無印良品500」の展開も始めた。海外は中国大陸を中心に14店増の593店となった。

 原材料高やコスト増を吸収するために、23年春夏商品については約2割の商品について平均25%の値上げを行う。同時に、低価格帯の新商品を導入する。これにより、通期では増収増益を見込む。23年8月期の業績見通しは、営業収益が17.9%増の5850億円、営業利益が3.7%増の340億円と、従来予想を据え置いた。

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