街角景気2月は改善 好天が寄与、大型連休への期待も

2019/03/11 11:30
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3月8日、内閣府が発表した2月の景気ウオッチャー調査では、景気の現状判断DIが47.5で、前月比1.9ポイント上昇し、3カ月ぶりのプラスとなった。写真は都内のビジネス街の交差点で2006年2月に撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

 

[東京 8日 ロイター] – 内閣府が8日に発表した2月の景気ウオッチャー調査では、景気の現状判断DIが47.5で、前月比1.9ポイント上昇し、3カ月ぶりのプラスとなった。横ばいを示す50の水準は14カ月連続で下回り、本格的な回復には至っていない。企業動向関連、雇用関連、家計動向関連がいずれも上昇した。

 

中でも回復をけん引したのは家計動向関連。「気温が上がり、久しぶりにファッション衣料が売れている」(南関東・衣料品専門店)、「中国電子商取引法改正による売り上げの落ち込みが心配されたが、懸念したほどではなかった」(東海・百貨店)など、穏やかな天候が寄与したという声が多い。

 

またゴールデンウィーク10連休への期待感も強く、「海外や遠方への予約申し込みは落ち着いたが、国内旅行など近場の問い合わせはしばらく続きそう」(東海・旅行代理店)といった声がある。

 

企業動向関連では改善は小幅。「円安気味の推移で、景況は良いと感じている」(近畿・電気機械器具製造業)などの前向きの声がある一方、「販売量が増えず、受注残も減少している」(東海・金属製品製造業)、「人件費が高騰する傾向にあるが、販売価格に転嫁するのは難しい」(近畿・建設業)といった声もある。

 

雇用関連では「正社員で就職したものの、再就職や派遣に戻りたいという相談が増えている。就業条件との差が大きく、悩むケースも多い」(甲信越・人材派遣会社)といい、人手不足に伴う採用増で事前の打ち合わせが甘いようだとの報告がある。

 

2─3カ月先を見る先行き判断DIは48.9で、前月比0.5ポイント低下。2カ月ぶりの低下となった。

 

内閣府は、景気ウオッチャー調査の判断の表現を「緩やかな回復基調が続いている」に変更した。

 

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