【米ダラーツリー】ファミリーダラーを最大390店舗閉鎖、販売てこ入れを急ぐ

2019/03/08 17:00
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 米ダラーストア大手のダラーツリーは、経営統合したファミリーダラーの販売てこ入れを急ぐ。同社は3月9日、2020年1月期にファミリーダラーの不採算店を最大で390店舗閉鎖し、200店舗を「ダラーツリー」に転換すると発表した。

 

 ダラーツリーは2015年7月に85億ドル(約9350億円)でファミリーダラーを買収、情報システムや本社オフィスなど主だった統合プロセスは18年7月までに終了したが、ファミリーダラー店舗の販売不振が目立っていた。このため、19年1月期第4四半期(18年11月〜19年1月)に当初の計画より37店舗多い84店舗のファミリーダラー店舗を閉鎖した。

 

 20年1月期には、ファミリーダラー約1000店舗の改装を計画する。改装する全店でアルコール飲料の取り扱いを始めるほか、400店舗で冷凍・冷蔵ケースを増やし、食品の販売を強化する。

 

 ダラーツリーが1ドル均一の商品を中心に販売するのに対して、ファミリーダラーは複数の価格帯で商品を販売している。このため、ファミリーダラーの既存店でダラーツリーの1ドル均一商品を増やし、価格訴求力を高める。

 

 19年1月期の売上高はダラーツリー店舗が前年同期比3.3%増だったのに対して、ファミリーダラー店舗は0.1%増とほぼ横ばいだった。

 

 同日発表したダラーツリーの19年1月期の業績は、売上高が前期比2.6%増の228億ドル、営業損益は9億4000万ドルの赤字(前期は20億ドルの黒字)、純損益は15億9000万ドルの赤字(同17億1400万ドルの黒字)だった。20年1月期は、売上高が234億5000万〜238億7000万ドル、1株当たりの純利益は4.85〜5.25ドルを見込む。

 

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