米スーパーマーケット最大手のクローガーは1月25日、自然・有機商品のプライベートブランド（PB）「シンプル・トゥルース」の売上高が20億ドル（約2200億円）に達したと発表した。
クローガーは5年前に同PBを発売、加工食品や精肉、青果、総菜、日用品など1400品目超を展開している。
米国ではアマゾン・ドット・コムが2017年8月、自然食品スーパーマーケット最大手のホールフーズ・マーケットを買収、店頭販売価格を引き下げてホールフーズの売り上げ挽回を図っている。これに対抗する形でクローガーも18年1月初旬にシンプル・トゥルースなどのPBについて、過去最大の販促キャンペーンを始めた。
米メディアではクローガーがEコマース企業の買収や提携に動き始めたと伝えている。雑誌『フォーブス』のオンライン版は、クローガーがEコマース企業、ボックス・ドット・コム（Boxed.com）買収の入札に参加したと報道。2013年創業のボックス・ドット・コムは食品・日用品のバルク販売を行っている。
また、『ニューヨークポスト』紙などは、クローガーが中国のEコマース最大手、アリババグループと提携交渉に入ったと伝えた。アリババは17年11月、中国でハイパーマーケットなどを展開する大手小売業、サンアートリテールグループに約36％を出資すると発表。フランスの大手小売業オーシャンに次ぐサンアートの第2株主として、リアル店舗とネットの連携による小売事業の拡大を図ろうとしている。アリババがクローガーに出資し、米国でもリアル店舗との連携を進めるとの観測が広がっている。