【英テスコ】食品卸大手のブッカーと経営統合、独立系店舗を組織化

2017/01/31 00:00
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 英小売業最大手のテスコは1月27日、英食品卸大手のブッカーグループと経営統合すると発表した。売上高はテスコが483億ポンド(2016年2月期)、ブッカーが50億ポンド(16年3月期)で、合算すると533億ポンド(約7兆7285億円、1ポンド=145円換算)となる。

 

 テスコは米国、日本、中国、韓国などヨーロッパを除く主だった海外市場から撤退し、16年2月期は営業利益が10億ポンドと前年同期の57億ポンドの巨額赤字から黒字転換した。足元での業績回復を受けて、本国市場での経営基盤を強化する。

 

 ブッカーはキャッシュ&キャリー(会員制卸)として英国最大手で、独立系商店や飲食店などに食品、酒類、タバコ、日用品などを販売するほか、業務用に配送も行っている。また、「プレミア」「ファミリーショッパー」「ロンディス」などの店名で食料品店やコンビニエンスストア、小型ディスカウントストアのボランタリーチェーンを展開、加盟店にナショナルブランド商品とプライベートブランド商品を供給している。

 

 テスコは仕入れや物流の共同化などにより、少なくとも年間1億7500万ポンドのコスト削減が可能とみている。

 

 テスコは株式交換方式でブッカーを吸収合併する。ブッカーの株主には総額37億ポンド(約4930億円)のテスコ株を割り当てる。英国の競争・市場当局による審査を経て、合併スケジュールを決める。

 

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