21日付のロシア有力紙ベドモスチは、カジュアル衣料の「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、ロシア事業の縮小に着手したと報じた。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、同社は3月からロシアでの営業を一時停止しているが、国内約50店舗のうち「一定数の店舗を完全に閉鎖する」方針を現地スタッフに伝えたという。
現地スタッフの1人が同紙に明らかにしたところでは、一部店舗から商品を撤去するため、店長らが呼び出された。閉鎖される店舗数は「分からない」という。2月末時点で展開していた50店舗のうち、2店舗は9月末までに閉められ、現在は48店舗になっている。
一方、ロシアのインターネット通販各社は今月に入り、ユニクロ商品の取り扱いをほぼ一斉に開始した。うち1社は「ポーランドから輸入する」と説明している。
ロシア事業を停止したカジュアル衣料大手では、スウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)が7月に撤退を発表。「ZARA」を抱えるスペインのインディテックスは最近、ロシア事業を第三国の協力企業に譲渡する可能性があると伝えられている。(時事)