ウォルマート、5〜7月期の営業利益は6.8%減 食品売上は好調

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ウォルマートの外観
米ウォルマートが発表した2022年5〜7月期の業績は、サムズクラブの会費収入を含む営業収益が前年同期比8.4%増の1528億ドル(約20兆4000億円)、営業利益が6.8%減の68億ドルと増収減益だった。(i-stock/Wolterk)

 米ウォルマートが発表した2022年5〜7月期の業績は、サムズクラブの会費収入を含む営業収益が前年同期比8.4%増の1528億ドル(約20兆4000億円)、営業利益が6.8%減の68億ドルと増収減益だった。

 インフレによる食品価格の高騰で、売上が底上げされた。消費者の節約志向が高まったことで低価格のプライベートブランドなどの販売が好調だったことも、食品の売上増加につながった。

 一方、消費者は生活必需品以外への出費を減らす傾向にあり、衣料品の在庫処分のための値下げを行ったことで粗利益率が低下した。利幅の低い食品の売上構成比が高まったことも、会社全体の利益率を低下させた。粗利益率は23.5%と前年同期に比べて1.32ポイント悪化した。

 主力の米国ウォルマート事業の既存店売上高(ガソリン販売を除く)は6.5%増となり、会社予想を上回った。食品の買上点数が増え、客単価が5.5%増えた。客数は1.0%増だった。営業利益は6.7%減の57億円だった。

 会員制倉庫店のサムズクラブ事業は、既存店売上高が9.5%増と好調だった。節約志向を強めた消費者が、食品や日用品をまとめ買いする動きが目立った。しかし、値引き販売の増加による粗利益率の悪化とEコマース関連の物流コスト増加で、営業利益は35.3%減の4億ドルに留まった。

 5〜7月期の業績が会社予想を上回ったことで、23年1月期通期の業績予想を引き上げた。

 11.0〜13.0%減としていた営業利益予想は、9.0〜11.0%減に引き上げた。

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