イズミ、北九州のスーパー大栄を子会社化、TOBを実施

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 イズミ(広島市)は12月16日、食品スーパーのスーパー大栄(北九州市)を子会社化すると発表した。

 12月17日から来年2月5日までのスケジュールで株式公開買付を実施、スーパー大栄への出資比率を現在の約27%から最大で51%まで引き上げる。買付総額は約3億9000万円。

 イズミは現在、スーパー大栄に常務取締役1人を派遣しているが、子会社化後も役員の構成を変えず、中山勝彦社長など現経営陣が続投する。スーパー大栄は福岡証券取引所への上場を維持する方針。

 スーパー大栄は食品スーパーの「フレッシュ8(エイト)」(旧鮮ど市場)、食品ディスカウント業態の「D&D」、総合ディスカウントストア「サンディ」など福岡県を中心に31店舗を展開。2014年3月期の売上高は230億円と5期連続の減収、最終損益は1億円の赤字となるなど業績低迷が続いている。

 イズミは店舗網が手薄となっている北九州エリアでの地盤強化を図る目的で、今年1月にスーパー大栄と資本・業務提携、3月に第三者割当増資で同社に約20%を出資して筆頭株主となった後、段階的に出資比率を引き上げていた。

 連結子会社化後は、会員カードの「ゆめカード」や電子マネー「ゆめか」をスーパー大栄に導入して利便性を高める一方、店舗運営や品揃えなどへの指導を進め早期の建て直しを図る。

 スーパー大栄は今年5月以降、イズミ主導で既存店の改装を相次いで実施、12月3日までに計19店舗をリニューアルオープンしているが、先行投資が負担となり15年3月期決算は営業損益が500万円の赤字、最終損益も約1億円の赤字となる見通しだ。

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