食品卸大手の国分と総合商社の丸紅は12月5日、卸売事業に関する業務提携に向けた協議を始めたと発表した。
互いの子会社に資本参加するほか、商品の共同開発や物流網の相互利用などを通じて効率の向上を図る。
食品卸業界では三菱商事子会社の三菱食品、伊藤忠商事子会社の日本アクセスと伊藤忠食品、三井物産子会社の三井食品など総合商社系が上位の多くを占める中、国分はこれまで独立路線を堅持してきた。しかし、人口減少や少子高齢化で国内の市場規模は今後、縮小が続く見通し。また、取引先である小売業では価格競争が激しく、卸は厳しい取引条件を余儀なくされている。そこで国分では丸紅と提携して事業基盤の強化を図ることにした。
国分は丸紅子会社の菓子卸大手・山星屋と、冷凍食品卸子会社のナックスナカムラに出資する一方、丸紅は国分が設立予定の首都圏統括会社に資本参加する見通し。そのほか、市場が拡大している惣菜事業についても提携を協議する。
来年6月をめどに具体的な提携を実現させる考えだ。