総務省が発表した10月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり28万8579円で、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年同月比4.0%の減少だった。9月の5.6%減より減少幅は縮まったが、7ヵ月連続でのマイナスとなった。
主要項目別では、増税前の駆け込み需要の影響が残る「住居」(12.5%減)、「家具・家事用品」(14.4%減)の落ち込みが大きく、「被服及び履物」(6.9%減)や「食料」(1.4%減)もマイナス。「保健医療」(8.8%増)だけが前年より増えた。
勤労者(サラリーマン)世帯の実収入は48万8273円で実質2.1%減となり、13ヵ月連続のマイナスだった。名目では1.2%増えているが、物価の上昇に収入の伸びが追いついていない。
一方、10月の消費者物価指数は変動が大きい生鮮食品を除く総合(2010年=100)で103.6と前年同月に比べて2.9%上昇した。消費者物価が前年を上回るのは17ヵ月連続。