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【豊田通商】 近畿大と共同で完全養殖のクロマグロ量産化

 豊田通商は7月16日、近畿大学と共同で完全養殖のクロマグロの量産化事業に本格進出すると発表した。

 

 同社は2010年から近畿大と提携を結び、長崎県の五島列島でクロマグロの養殖事業に取り組んでいるが、体長5cmほどの稚魚を仕入れて30cmほどのヨコワと呼ばれる大きさにまで育てて出荷する中間育成事業にとどまっている。今後は近畿大と連携しながら、親魚から受精卵を採取、ふ化・育成してヨコワの段階まで育て、他の養殖業者に出荷する。

 

 養殖用の水槽などに第1期工事で8億円、第2期工事で7億円を投じ、2018年3月期から本格的な量産化をスタート、20年3月期には30万尾の生産を目指す。量産化に成功した後は、海外へ本格進出する構えだ。

 

 天然資源保護の観点から近年はクロマグロの漁獲規制が強化されており、今後、完全養殖した稚魚へのニーズが世界的に高まるものと同社ではみている。