日本百貨店協会が発表した8月の売上高は既存店ベースで前年同月比2.7%増と2ヵ月ぶりのプラスとなった。6月末に夏物セールを前倒しで実施した企業が多かったことから7月は2.5%減と3ヵ月ぶりのマイナスとなっていたが、8月は再び盛り返した。6~8月の平均でも2.2%増となり、同協会では「夏季商戦通期で見ても総じて好調であった」としている。
8月は全国的に記録的な猛暑であったことから夏物衣料が好調で主力の衣料品が1.9%増となったほか、紫外線対策で化粧品が3.5%増と好調、日傘やサングラスなどの動きもよかった。美術・宝飾・貴金属が18.3%増と高額商材も引き続き好調。さらに消費増税前の駆け込み需要などで住宅市場が活況となっていることを背景に家具も5.8%増と伸びた。食料品は0.1%増でほぼ横ばいだった。
地区別では東京が5.6%増、名古屋が9.5%増、大阪が7.8%増など増床・改装効果のあった大都市が好調で、全体の伸びを牽引した。