百貨店大手のエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは1月31日、子会社である阪急阪神百貨店の阪神梅田本店を建て替えると発表した。
同社にとっては、阪急うめだ本店と並ぶ基幹店の一つ。JR大阪駅前の一等地にあるが、老朽化が目立っており、阪急うめだ本店の建て替え開業後は売上げも落ち込んでいる。大阪駅周辺では百貨店の競合が激しくなっており、建て替えによって競争力を高める。
阪神梅田本店の売り場面積は約5万3000平方メートル。今後、建物を所有する阪神電気鉄道と具体的な検討に入るが、建て替えの時期などはまだ明らかにしていない。
H2Oが発表した2012年4~12月期の連結業績によると、百貨店事業の売上高は前年同期比0.9%減の2787億円、営業利益は8.9%増の51億円と減収増益。05年度から建て替え工事を進めてきた阪急うめだ本店が昨年10月に二期棟を先行オープン、11月に全面オープンしたことで売上高は前年同期比で約1.6倍に増えた。一方、その影響を受けた阪神梅田本店の売上高は1.4%減となった。
「阪急オアシス」を中心とするスーパーマーケット事業は3店舗を新設(2店舗を閉鎖)、既存店売上高は2.3%減となったものの、新店効果で売上高は1.6%増の703億円と増収を確保。営業利益は1.5%減の13億円だった。