米スーパーマーケット(SM)大手のスーパーバリュは1月10日、傘下の877店舗をサーベラス・キャピタル・マネジメントを中心とした投資家グループに33億ドル(約3000億円)で売却する契約を結んだ。
投資家グループは現金1億ドルを出す一方、買収する事業に関連する32億ドルの債務を肩代わりする。スーパーバリュが売却する店舗の大半は、経営破綻したアルバートソンズから引き継いだ店舗だが、サーベラスもアルバートソンズの店舗の一部を買収しており、これにより旧アルバートソンズの店舗が再びサーベラス傘下で統合されることになった。
スーパーバリュの2012年3~11月期の業績は、営業損益が3億ドルの黒字(前年同期は2億ドルの赤字)となったものの、最終損益は引き続き5400万ドルの赤字(同6億ドルの赤字)を計上しており、不振の旧アルバートソンズ店舗の売却を検討していた。
今回売却するのは「アルバートソンズ」「アクメ」「ジュエル-オスコ」「ショーズ」など5つの店名で運営されるSM店舗だが、ハードディスカウンター(小型食品ディスカウント店)の「セーブ・ア・ロット」約1300店と「カブ」「ファームフレッシュ」など4つの店名で運営されるSM店舗約190店は引き続きスーパーバリュの小売事業として残る。このほか、独立系食品チェーンを対象とした卸売事業と合わせてスーパーバリュの売上高規模は170億ドル強と従来の半分程度になりそうだ。