小売業世界第2位のカルフール(フランス)が発表した2010年12月期上期(1~6月)の売上高は489億ユーロ(約5兆5000億円)で前年同期比5.9%増だった。南米(32.5%増)とアジア(13.3%増)が全体の牽引車となったが、とくにブラジル(売上高57億ユーロ、38.1%増)、中国(24億ユーロ、14.6%増)の伸びが大きかった。ただ、ユーロ安の影響による売上のかさ上げ効果もあり、為替変動の影響を除くと全体の売上高は2.8%増、南米は14.7%増、アジアは9.1%増だった。
売上全体の4割を占めるフランス国内の売上高は2.4%増、既存店ベースでも2.2%のプラスだった。業態ごとの既存店の伸び率を見ると、主力のハイパーマーケットは0.2%の減収、ハードディスカウント業態も10.1%のマイナスと不調だったが、「カルフール・マーケット」の店名で展開するスーパーマーケット業態が6.2%のプラスで全体を底上げした。しかし、フランスではガソリンの値上がりによる増収効果も大きく、ガソリン販売を除くと既存店は0.3%の減収だった。