米ウォルマート・ストアーズは9月27日、南アフリカの大手小売業マスマート・ホールディングスに買収提案したことを明らかにした。買収が実現すればウォルマートはアフリカ大陸に初進出することになる。
マスマートはディスカウントストアの「ゲーム」、倉庫型現金卸売店(キャッシュ&キャリー)の「マクロ」、ホームセンターの「ビルダーズ・ウエアハウス」など南アを中心に13ヵ国で290店舗を運営する。
マスマートによれば、同社株1株に対してウォルマートは148ランドでの買収を提案しているという。ウォルマートはすべての発行済み株式の取得を希望しており、仮に148ランドで全株を取得するとした場合、買収額は約298億ランド(約3580億円)になる。
ウォルマートは米国内の既存店売上高が今年5~8月期まで5四半期連続でマイナスとなるなど、国内での成長が頭打ちとなってきており、ブラジルや中国など新興国市場の開拓に力を注いでいる。同社の米国外での売上高は2010年1月期で1000億ドルに達し、会社全体の4分の1ほどを占める。