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【仏カルフール】東南アジア約60店舗の売却金額は10億ドル前後か

 世界第2位の小売業カルフール(フランス)がタイ、マレーシア、シンガポールの店舗売却の第1次入札を9月1日に実施したと新聞などで報道されているが、欧米のメディアでは落札価格は10億米ドル(約850億円)前後になるのではないかとの観測が流れている。

 

 カルフールの店舗資産売却先として最も有力視されているのが、英最大手スーパーのテスコ。同社はタイの地元資本との合弁会社テスコロータスを通じてハイパーマーケット(大型のディスカウントスーパー)や食品スーパーを660店以上展開しており、中国を含むアジアでの投資戦略を重視している。

 

 そのほか、応札企業として名前が取り沙汰されているのは、日本のイオン、カルフールのライバル企業・カジノ(フランス)、スーパーやドラッグストア、コンビニエンスストアなどを運営する複合小売企業デイリーファーム・インターナショナル(香港)など。

 

 カルフールは現在、タイで40店舗、マレーシアで19店舗、シンガポールで2店舗を運営しているが、いずれも市場シェアは低く、好調な中国やブラジルでの事業に経営資源を集中するために店舗売却と3ヵ国からの撤退を決めた。