値上げ圧力、一段と=企業物価指数、過去最高

時事通信
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都内の高層ビル
企業間の取引で値上げ圧力が一段と強まっている。(i-stock/bee32)

 企業間の取引で値上げ圧力が一段と強まっている。日銀が16日発表した4月の国内企業物価指数(速報値、2015年平均=100)は113.5と1960年の統計開始以来、過去最高を記録。前年同月比の上昇率も10.0%と、比較可能な81年以降で最大だった。今後、企業がコスト上昇分を最終製品に価格転嫁する動きが広がれば、消費者物価も上昇率がさらに高まりそうだ。

 原油価格の高騰に加え、ロシアによるウクライナ侵攻の影響もあり、穀物や非鉄金属など国際商品市況は上昇基調をたどっている。さらに、最近の急激な円安進行も、輸入価格の押し上げ要因。4月の輸入物価を円ベースで見た指数は44.6%の大幅上昇を記録した。

 企業間取引という「川上」ではすでに物価上昇が鮮明。今後は「川下」の小売り段階にどれだけ波及するかが焦点となる。

 総務省は20日、4月の全国消費者物価指数を発表する。3月は生鮮食品を除く総合指数が0.8%上昇したが、4月は携帯電話の通信料引き下げ効果の大半がなくなる。農林中金総合研究所の南武志理事研究員は「2%台の伸びが見込まれる」と指摘する。

 物価上昇に賃金の伸びが追い付かなければ、家計は厳しさを増す。小売り段階でも値上げの動きに拍車が掛かった場合、消費が冷え込んで景気の足かせとなる恐れがある。 

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