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【米A&P】米大手食品スーパーが経営破綻、負債総額32億ドル

 米大手食品スーパーのA&Pは12月12日、連邦破産法11条を申請し、事実上、経営破綻した。負債総額は32億ドル(約2720億円)以上。負債や年金負担が財務を圧迫していたほか、低価格の競合店に顧客を奪われ、売上げも低迷していた。

 

 同社によれば破綻企業向け融資のDIPファイナンスでJPモルガン・チェース銀行から8億ドルの融資を受けることが決まっており、店舗は平常通り営業され、取引先からの納品にも支障はないという。

 

 A&Pは創業151年目を迎える老舗で、米国でチェーンストア業態を確立した企業の一つ。現在、A&P、フード・エンポリアム、パスマークなどの店名で北東部を中心に395店舗を展開している。2008年度に95億ドルだった売上高は、不採算店舗の大量閉鎖・売却などもあって09年度には88億ドルに急減。直近の10年6~8月期では1億5370万ドルの純損失を計上しており、破綻は時間の問題と見られていた。