独立系投資ファンドのフェニックス・キャピタルは7月29日、今年3月末に民事再生手続きを申請した東北の百貨店、中三(青森市)の再建スポンサーとなったことを発表した。
中三は5店舗を運営していたピーク時の1998年8月期には売上高415億円を計上したが、近年は郊外型ショッピングセンターなどに客足を奪われて売上が低迷、2010年8月期には185億円にまで売上高が減少し、5期連続の最終赤字となっていた。
今年3月11日の東日本大地震の後、売上げが急減、さらに14日には盛岡店地下1階で12人が負傷、うち1人が死亡する爆発事故が起こって営業を停止、資金繰りに行き詰まった。負債総額は約122億円。
現在、青森店(青森市)と弘前店(弘前市)の2店舗は営業を続けているが、盛岡店(盛岡市)は休業中。
フェニックスは過去に食品スーパーの近商ストアや名鉄パレ、家電量販店のさくらやなどの投資した実績があるが、現在はこれらの持ち株は売却して投資を回収済み。