米ウォルマート・ストアーズがカード会社のグリーンドット(Green Dot)にマイノリティ出資していたことが明らかになった。
グリーンドットはウォルマートが今年から始めた「マネーカード」サービスのカード発行元。ウォルマートのマネーカードはプリペイド(先払い)方式のデビットカードで、ビザやマスターカードの加盟店でも使える。銀行口座を持たない低所得者でも簡単に作れるカードとして、ウォルマートの顧客に人気が高い。
株式公開を予定しているグリーンドットがSEC(証券取引委員会)に提出した資料によれば、ウォルマートが220万株を引き受け、グリーンドットに1%弱出資した。グリーンドットはウォルマートのほかにもドラッグストアのウォルグリーン、CVSなどの顧客向けにプリペイド方式のデビットカードを発行している。
グリーンドットは今年2月、ユタ州の商業銀行ボンネビルバンクを買収することで合意しており、現在、当局の認可を申請中。ウォルマートは金融サービス強化のため米国内で銀行買収を望んでいるものの、銀行業界の強い反発で実現しておらず、グリーンドットへの出資で間接的に銀行を傘下に入れる思惑ではとの憶測を読んでいる。