米ウォルマート・ストアーズが発表した2011年度第3四半期(8~10月)の業績は、主力の米国ウォルマート事業の既存店売上高が前年同期比1.3%増と10四半期ぶりにプラスに転じた。会社全体の約6割の売上げを占める同事業は過去9四半期連続で既存店がマイナスとなっており、この立て直しが同社最大の課題だった。
既存店の客数はまだマイナスが続いているが、客単価がプラスとなった。会員制卸のサムズ・クラブ事業の既存店も5.7%増(ガソリン販売を除く)と好調だった。
会社全体の売上高は8.2%増の1095億ドル。英国と南アフリカでの企業買収とドル安効果もあって海外事業の売上高が20.3%増の323億ドルと全体を引っ張った。
この結果、11年2~10月期累計では売上高は6.0%増の3215億ドル、営業利益は3.5%増の181億ドルとなった。食品を中心とした仕入原価が上昇しているのに対して、販売価格には転嫁できないことから営業利益の伸びは売上高の伸びを下回っている。