ベルギーの大手食品スーパー、デレーズ・グループは10月５日、経営破綻した米食品スーパーのバイ・ローを買収することで合意した。買収金額は４億2500万ドル。バイ・ローはサウスカロライナ州に本部を置き、南部４州で214店舗を展開、2008年には20億ドルを超える売上高を上げていた。
デレーズ・グループは米持株会社デレーズ・アメリカの傘下に、フードライオン（ノースカロライナ州）、ハナフォード（メーン州）、スウィートベイ（フロリダ州）などの食品スーパー企業を持ち、米食品スーパー業界で大手の一角を占める。デレーズ・アメリカの売上高は2008年度で192億ドル。
デレーズはバイ・ローを買収後、フードライオンと経営統合する方針。フードライオンは南部11州で1300店舗以上を展開しており、バイ・ロー統合によって南部諸州での存在感はさらに強まる。
バイ・ローはオランダの食品小売業大手アホールドの傘下にあったが、アホールド米国法人の会計スキャンダル発覚後にリストラの一環として2005年、同じアホールド傘下のブルーノズと共に投資ファンドのローンスターに売却された。だが、投資ファンドの下での経営立て直しが頓挫し、今年３月連邦破産法11条を申請した。