米ディスカウントストア(DS)大手のターゲットは、カナダの大手小売業ハドソンズ・ベイ傘下のゼラーズから最大220店舗の借地権を買い取り、カナダに進出する計画を明らかにした。当面は物件を転貸し、ゼラーズがそのまま営業を続けるが、2013~14年にかけて100~150店をターゲットの直営店舗に切り替える予定。
買い取り価格は18億2000万カナダドル(約1550億円)で、11年5月と9月の2回に分けて支払う。ターゲットは北米でウォルマートに次ぐ第2位のDSチェーンだが、店舗展開は米国内に限られており、今回が初めての国外進出。同社はメキシコなど中南米への進出も検討しているといわれる。
ハドソンズ・ベイは百貨店や衣料品専門店を展開する小売コングロマリットで、傘下のゼラーズはカナダ国内で2番手のDSチェーン(最大手はウォルマート・カナダ)。ハドソンズ・ベイは投資ファンドが所有しているが株式公開を計画中で、今回の借地権売却はそのための資産整理の一環と見られる。