東北の老舗百貨店、中三(青森市)は3月30日、青森地裁に民事再生法の適用を申請し、実質的に経営破綻した。負債総額は約122億5000万円。
同社は1896年創業の老舗百貨店で、青森、弘前、盛岡の各市で3店を運営していたが、近年は売上げが低迷。5店舗を運営していたピーク時の1998年8月期には売上高415億円を計上したが、2010年8月期には185億円にまで減少、5期連続の最終赤字となっていた。
3月11日の東日本大地震の後、売上げが急減、さらに14日には盛岡店地下1階で12人が負傷、うち1人が死亡する爆発事故が起こって同店は営業を停止、資金繰りに行き詰まった模様。
同社は1994年にイオン(当時ジャスコ)と資本・業務提携してイオンが筆頭株主となり、97年にはイオン秋田ショッピングセンターに核店舗として出店したが、2008年には同店を閉鎖。09年2月に資本関係も解消した。
現在、3店舗は閉鎖中だが、スポンサー企業の支援を得て営業を再開したい意向だ。