富士経済がまとめた通販・eコマース市場に関する調査結果によれば、2009年の通販市場(物販のみ)は前年比6.2%増の4兆8907億円になりそうだ。チャネル別の市場規模では06年にインターネット通販がカタログ通販を上回ったが、09年もネット通販は前年比11.0%増の2兆4802億円と2ケタの伸びを示し、通販市場全体の半分強を占めるまでになった。一方のカタログ通販は市場の縮小が続いており、09年は1.9%減の1兆5227億円になりそう。そのほかでは、テレビ通販が3.6%増の4046億円、携帯電話などを使ったモバイル通販が16.4%増の3661億円となっている。また、08年から大手スーパーなどの参入が活発化したネットスーパーなど小売拠点型通販も09年で478億円と、市場規模はまだ小さいながら前年比21.3%増と大きな伸びを示している。
消費環境は厳しいながらも、来年以降も通販市場は着実に拡大することが見込まれ、2010年で5兆1929億円と5兆円の大台に乗せ、11年には5兆5051億円にまで伸びると富士経済では予測している。