三井物産系の食品卸大手、三井食品は11月1日、中堅食品卸の梅澤(名古屋市)を株式交換方式で完全子会社化すると発表した。
三井食品と梅澤は2009年3月に業務提携で基本合意、情報システムの統合や物流拠点の共同利用を進めてきた。三井食品は12月28日に株式交換を実施して梅澤を完全子会社化した後、来年春をめどに両社を合併、事業を完全統合する。三井物産が15.2%を出資する筆頭株主となっている梅澤と一体化することで、事業規模の拡大と経営の効率化を図る。
2010年3月期の両社の売上高は、三井食品が5112億円、梅澤が775億円となっている。食品卸業界では菱食など三菱商事系4社、日本アクセスなど伊藤忠商事系4社がそれぞれ経営統合に向けた協議を進めており、業界再編の動きが加速している。