米ウォルマート、第1四半期に5万人を採用、IT部門は年間5000人超

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米ウォルマートのスタッフ
ウォルマートではECの売上が拡大しており、受注処理や出荷準備、配送などに当たる従業員を中心にスタッフを増員する

 米ウォルマートは3月16日、2023年1月期第1四半期(2〜4月)に米国で時間給従業員5万人を新規採用することを明らかにした。同社では店舗出荷型のEC(インターネット通販)や倉庫出荷型のECが伸びており、店舗や物流施設を中心にスタッフを増員する。

 新規採用者はウォルマートや会員制倉庫店サムズクラブなどの店舗、物流施設、本社オフィスなどに配属される。ウォルマート米国事業の22年1月期のEC売上高は前期比11.0%増、20年1月期との比較では90%増だった。店舗出荷型のECが伸びたことで、米国事業の既存店売上高(燃料販売を除く)は6.4%増となった。また、同社のECサイトへの出店者も約2万社増加、倉庫出荷型EC事業の伸びを支えた。

 ウォルマートの米国内の時間給従業員の平均時給は16.40ドル。職種や地域によっては、時給は30ドルからスタートする。同社の管理職の約75%は時間給従業員からキャリアをスタートしており、現場従業員が働きながら学ぶ場合、提携先大学の授業料や教科書代を全額会社負担とする制度を21年夏から施行している。

 また、IT部門の「グローバルテック」では23年1月期中に世界で5000人超を新規採用する。デジタル化をさらに加速するために、サイバーセキュリティの専門家やソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト、データエンジニアなどを増やす。

 本社のあるアーカンソー州ベントンビル、シリコンバレー、ダラスなどのほか、インドのバンガロール、メキシコの首都メキシコシティなど17カ所にグローバルテック部門の拠点を設けており、2万人以上が働いている。

 今期は米国内のアトランタとカナダのトロントにもグローバルテック部門の拠点を新設する計画で、新拠点に数千人を配属する。

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