[22日 ロイター] – 米インターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの有料会員向けセール「プライムデー」は初日の21日、米国内の売上高が56億ドルと、前年比8.7%増加した。アドビが22日にデータを公表した。
サプライチェーン(供給網)の混乱や強い消費意欲を背景に値引きが限られる中でも、好調な滑り出しとなった。
アナリストは、22日深夜まで行われる今年のプライムデーの売上高について、総額95億─120億ドルと見込んでおり、予想通りなら過去最高となる。
アドビによると、アマゾンおよび他社のブランドを含め、初日に値引き率が高かったのは玩具の12%、家電の5.2%、電子機器の3%だったが、それでも比較的小幅にとどまった。
一方、アマゾンの自社製品は各国で例年並みの大幅な値引きが見られ、例えば人工知能(AI)スピーカー「エコードット第3世代」は米英で50%、欧州で60%、それぞれ値引きされた。
今年は新型コロナによる混乱で、輸送費の上昇や倉庫のスペース不足、半導体や電子機器といった主要製品の不足など、供給サイドの課題を指摘する出店業者が見られる。
データ分析会社ストラティファイドのカート・トラウス氏は「(コスト高が)大幅な値引きを提供する十分な資本のない中小の出店者を圧迫している」と指摘した。