「デジタル化と小売業の未来」#7 「広告メディア」としてのウォルマートの戦略
ウォルマート非出品企業でも広告出稿が可能
リアル店舗・ECの双方で多くの購買行動データを集めるウォルマートが新しく取り組んでいるのが「広告メディア事業」です。利用者の多いウォルマートはECサイトにも多くのアクセスがあり、このトラフィックに対して広告を配信するビジネスが注目を集めています。
たとえば、ECサイトで「Coffee(コーヒー)」と検索すると、コーヒー関連の商品がレコメンドされることはもちろんですが、ウォルマートのECサイトの場合、出品していない、あるいは商品を卸していない企業であっても、広告出稿ができます。そのため、他社のコーヒーメーカーやエスプレッソマシンのメーカーが広告を出稿すれば、「コーヒー」と検索された場合に自社サイトに誘導してコンバージョンさせることも可能なのです。
ウォルマートは、顧客の属性データや検索データも多く蓄積しています。それらのデータを活用することで、より精度の高いレコメンドを実現しているのです。
前の記事
「デジタル化と小売業の未来」#6 ECの配送拠点に! リアル店舗の「倉庫化」を背景に激しさを増す“配送時間短縮合戦”
次の記事
「デジタル化と小売業の未来」#8 ワークマンが実店舗での返品対応を強化するワケ
デジタル化と小売業の未来 の新着記事
-
2024/06/18
物流「2024年問題」に対応!物流拠点分散化のメリットと可能性 -
2024/05/13
中小企業でもECの翌日配送を実現できる『物流拠点の分散化』とは -
2024/04/02
配送料も続々値上げ…迫る「物流の2024年問題」が小売業界に与える影響 -
2024/01/29
カギはコンテンツの「再利用」 “売れ続ける”状態をつくる新たなマーケ手法とは -
2023/12/13
ニトリの成功にみる オウンドメディアに求められるコンテンツとは -
2023/10/26
「トリプルメディア」の近未来 オウンドメディア活用の重要性と役割
この連載の一覧はこちら [39記事]
関連記事ランキング
- 2022-02-14「デジタル化と小売業の未来」#17 小売とメーカーの境目がなくなる?10年後の小売業界未来予測
- 2021-08-24「デジタル化と小売業の未来」 #10 消費者はもはや店舗で買うものを決めない?ウェブルーミングの台頭
- 2022-01-19「デジタル化と小売業の未来」#16 D2Cが進むと卸・小売の従来の商習慣はどう変わる?
- 2022-08-04ユニクロやナイキはすでに取り組んでいる! 店舗のデジタル化とデータ活用
- 2022-11-24ヤフーやメルカリが撤退するも、日本に到来する「ライブコマース2.0」の兆し